mikihito63のblog

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この状態を見た時にあなたが発する言葉は?

皆さん、この画像のような状態を見た時にどうような言葉を発するでしょうか。

 

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そうコップからこぼれそうでこぼれない水です。

多くの人が「表面張力」という言葉を発するのではないでしょうか。

実はあまり言葉は正しいとは言えません。

にもかかわらず、理系分野に詳しい人でもそのように表現している人が多く存在しています。

 

そもそも「表面張力」というのはどういう意味でしょうか。まず、そこについて考えていきたいと思います。

 

表面張力とは簡単に表現すると異質なもの同士の境界に働く巨視的な力です。

 

どういう力かを簡単に書くと相性の良いもの同士が引き合うことによって生じる力です。(もしくは相性の悪いものが反発し合う力)

 

コップからこぼれそうな水というのはコップの外側にこぼれる力(重力)も働きますが、それと同時に水同士は一緒にいたいという表面張力が働きギリギリ溢れていないのです。

そういう意味ではこぼれないのは表面張力のおかげであることになります。

 

でもここで誤解して欲しくないのは表面張力自体はこぼれるギリギリになる前から存在しているということです。例えばコップの半分まで水を入れるとコップ水面とコップが触れ合う部分で少し水がコップ側にへばりつくように上がりますよね。あれも表面張力です。

他の例をあげても

水滴や油滴が球になりやすいのも表面張力です。

ティッシュやタオルが水を吸うのも似たような現象です。

 

以上からコップからこぼれそうな水を見てただ「表面張力」という言葉を使うことは正しいのでしょうか。

細かい話ばかりしてどうするのか

という意見もありそうですが、日本語を適切に記述することは大切です。

例えば、法律の公布と施行はややこしいですが別のものを指します。確認と承認も別です。

宛先人と差出人も別です。

誤った表現は誤解を招く恐れがあるので、極力避けるべきであると個人には考えています。

自分にも他人にも迷惑をかけることになります。